看護師として就職活動を進める方の中には「履歴書の正しい書き方とは?」「看護師の履歴書も一般的なものと同じでいいのかな?」と思った方もいるのではないでしょうか。
看護師の履歴書は一般的な履歴書と異なる部分がありますので、正しい書き方や注意点について解説していきます。
履歴書の基本と注意点
履歴書は応募先の担当者が初めて、あなたのことを知る機会です。
つまり、履歴書があなたの第一印象となります。
そのため間違った書き方でマイナスな印象を与えないよう履歴書の基本的なルールと注意点について確認していきましょう。
誤字脱字がないか確認する
最も基本的なことですが意外としてしまうミスで多いでしょう。
一生懸命に履歴書を作成しても、誤字脱字で悪い印象を与えてしまうなんてことにならないよう入念に確認する必要がります。
漢字に不安がある方は一度パソコンで作成すると漢字の変換ミスを防ぐことができます。
間違えた際は新しい履歴書に書き直す
履歴書を書き間違えてしまうことも少なからずあるでしょう。
何度も履歴書を書き直すことは大変ですが、修正液を使ったりせずに素直に新しい履歴書に書き直しましょう。
また、書き直しを回避するため時間に余裕がある時に落ち着いて書くことをオススメします。
住所や学校名は省略せず正式名称で書く
履歴書に記載する住所は、選考に関する案内や採用後の手続きに使用します。
せっかく選考が上手くいっているのに書類が届かないなんてことがないように、住所は省略せずに記載しましょう。
また、学校名についても省略してしまうと「手を抜いているな」と思われてしまう可能性もあるので正式名称で記載し、学校名が長く1行に収まらないときは2行で書いても問題ありません。
押印を忘れずに
押印は意外と忘れやすいですよね。
履歴書に押印の欄が無い場合は押印しなくても良い場合があるのですが、基本的には必要です。
特に応募先から「押印必須」など指示された場合は、必ず押印しましょう。
履歴書に押印の欄がない場合は氏名欄の右端に押印してください。
履歴書作成時の注意ポイント2選紹介
一般的な履歴書と比べて看護師用の履歴書は2つのポイントで注意が必要です。
看護師免許の記載はもちろん、病院の呼び方についても正しく記載しましょう。
また、勤務体制も看護師ならではのものになりますので、希望がある場合は事前に伝え免許・資格については一般的な履歴書と大きく異なります。
看護師に関する免許の記載が必須で、正式名称は看護師が「看護師免許」准看護師は「准看護師免許」となります。他にも保健師や助産師の資格をお持ちの方は、そちらも記載しましょう。
①応募先の呼び名は「貴院」「御院」
一般的な就職活動では応募先について貴社や御社と表現します。
応募先が病院である場合の正しい表現は貴院や御院となり、文書に記載するときは「貴院」、面接や電話など口頭で話すときは「御院」と表現するので気をつけましょう。
②本人希望記入欄の書き方
看護師はシフト制の勤務形態が多いですよね。
そのため夜勤の可否やシフト等で希望がある場合は必ず記載してください。
事前に伝えず内定を受けたとしても採用後にトラブルになる可能性があり、応募先で複数の勤務地がある場合も希望の勤務先がある方は記載が必要です。
きれいな履歴書を書くコツを紹介
採用側は書類選考や面接の時など多くの履歴書を読みます。
そのため何度も履歴書を読んでいる担当者にとって、読みやすい履歴書は内容を覚えやすく、面接では充実した会話ができるでしょう。
丁寧な字で履歴書を書くことにはもちろんですが、各項目の回答がわかりやすく記載されていることが重要です。
下記の記事で、項目ごとに記載方法を確認していきましょう。
現住所
現住所は一般的に住民票に記載されている住所を記入します。
住所は入職後にも社会保険などの手続きで使用するため、住民票に記載されている住所と現住所が異なる場合は早めに住民票の住所を変更しましょう。
長所・短所
こちらに記載した内容は面接を進めていく中で質問される可能性がありますので、その点も踏まえて記載しましょう。
記載する時数は200字から300字程度にまとめます。
応募先から字数指定がある場合は、その文字数の8割から9割程度書くといいと良いです。
志望動機
志望動機について、端的に記載しましょう。
応募先を志望している理由、看護師を目指したきっかけについて200字から300字程度で簡潔に記載してください。
こちらも応募先から字数指定がある場合は8割から9割程度の文字数で書きましょう。
正しい証明写真の撮り方
証明写真は履歴書の中で唯一、文章以外であなたを表現できる項目です。
そのため採用担当者にとって証明写真は、あなたの印象を決める大きな要素になるのでより良い印象を与えられるよう明るく清潔な写真を用意しましょう。
写真のサイズ
使用する写真のサイズ縦40mm×横30mmが基本的なサイズです。
作成方法や用紙のサイズが変わっても写真のサイズは変わりません。
また、写真は印刷したものの他にデータで保存しておくと何度も撮影する手間が省けて便利です。
写真の背景色
写真の背景色は青やグレーがおススメです。
背景を暗めの色にすることで顔色や表情がハッキリと写る傾向があります。
しかし、あまりにも背景色が暗すぎるとあなたの印象自体が暗くなってしまうので注意しましょう。
撮影場所
なるべくスピード写真やスマホで撮影した写真を使用せず、写真館で撮影しましょう。
写真館で撮影する際の価格は平均2,000円~2,500円程度とスピード写真と比較した場合の2倍の予算が掛かりますが、肌色や顔色など証明写真に適した調整をしてくれるので安心です。
履歴書の提出方法を紹介
履歴書が用意できたら早速提出しましょう。
履歴書は提出した順番に書類選考にかけられ、一定の応募数に達した時点で募集が終了する可能性が高いです。
時間を掛けて完成度を高めることも大切ですが早めに提出することが大切でしょう。
予めひな形を用意しておくと複数の病院に応募する際も素早く提出できます。
メールで提出
メールで履歴書を送付するときは、応募先から履歴書の提出依頼の連絡があってからすぐに提出することが大切です。
なかなか提出しないと採用担当者から「メールを確認していないのかな」とマイナスの印象をもたれてしまうこともありますので素早く提出しましょう。
メールで送付するときは履歴書のデータにパスワードを掛け、履歴書のデータを送るメールとパスワードを通知するメールの2通に分けて送りましょう。
履歴書はあなたの個人情報が詰まったデータになりますので、ビジネスマナーとしてだけではなく第三者に悪用されないためにも細心の注意が必要です。
郵送する場合
時間を掛けて作成した履歴書を、応募先に書類が届かないなんてことがないように適切に郵送することが大切です。
特に宛名については、担当部署・担当者名まで記載しましょう。
封筒の書き方
封筒の色は、白や茶色が主流ですが中身が透けやすい色でもありますので、透けない程度の厚さの封筒を用意しましょう。
封筒の大きさは角A4号(縦312mm×横228mm)または角2号(縦332mm×横240mm)のサイズがオススメです。
封筒に入れる履歴書は何重にも折り畳むと文章が読みにくくなってしまいますので注意しましょう。
また、必須ではありませんが封筒の表紙に赤字で「履歴書在中」と記載すると病院内で対応しやすくなります。
送付状の書き方を紹介
送付状とは、履歴書などの書類を企業に送る際に同封する挨拶を書いた文書になります。
記載内容は送り先の宛名・送り主の氏名・送付年月日・あいさつ文・送る書類の説明などです。
インターネットで「送付状」と検索するとテンプレートや記載例がたくさんありますので、検索してみてください。
持参する場合
持参する場合は書類の汚れ防止のためクリアファイルに入れたうえで、封筒に入れて持参しましょう。
持参した書類は提出後に担当者がすぐに確認しますので、封筒の口は閉めずに持参すると封筒を開ける手間が削減され担当者が確認しやすいです。
よくある質問4選紹介
上記で記載した事項の他に、よくある質問について紹介していきます。
特技や通勤時間など履歴書の中ではあまり重要ではないと感じてしまう項目についても、正しく記載して履歴書の完成度を高めていきましょう。
ここまでの記事では履歴書の記載方法から送付まで説明してきましたが、以下の記事では意外と抜けてしまう注意ポイントについて説明していきます。
特技や通勤時間など履歴書の中ではあまり重要ではないと感じてしまう項目についても、正しく記載して履歴書の完成度を高めていきましょう。
特技や得意科目の書き方はどうすればいいの?
特技については就職後も披露する機会がないかもしれませんが、採用担当者はこのようなちょっとした場面でにじみ出る人柄が知りたいため、インパクトある特技でなくても問題ありませんので素直に書きましょう。
また、得意科目については応募者が実際に得意な科目名を記載してください。
通勤時間の書き方とは?
現住所から応募先までの所要時間(徒歩の移動時間も含む)を記載します。
移動方法は移動時間が最短となるものを選択することが一般的ですが、他の移動手段と比べてあまりにも交通費が増える場合はこの限りではありません。
また、就職の前に現住所から引っ越しする場合は「新住所より〇〇分」と記載してください。
年月日の記載は西暦?和暦?どっちが正しいのか
履歴書に記載する年月日は西暦・和暦のどちらでも問題ありませんが、履歴書内では一つの表現に統一する必要があります。
和暦を使用する場合は元号を省略せずに記載してください。例えば平成のことを「H」と省略せず、しっかりと「平成」記載しましょう。
手書きの方がいいのか?
パソコンで作成しても問題ありませんが、病院によっては個性や熱意が伝わりやすい手書きの履歴書を好む場合もありますので、手書きで作成する方が無難です。
しかし、自分の書く字に自身がない場合は「読みやすさ」を優先してパソコンするのも一つの手法です。
履歴書の作成にあたって
これまで履歴書の書きから提出方法まで説明してきましたが、履歴書を作成するときは急がず丁寧に作成することが大切ですので余裕を持った早めの準備を心掛けましょう。
最後になりますが履歴書を作成しているあなたは、ついに「看護師」になる目前まで来ています。
これまで多くの課題を乗り越えてきた経験をもとに、最後の課題「就職活動」も乗り越えられるよう頑張ってください!