現在看護師として働いている人や転職を考えている人の中には「非常勤と常勤って何が違うのだろう?」「非常勤看護師への転職を考えているけど実際どうなのだろう?」など、疑問に思う方もいるのではないでしょうか?
看護師はスキルが身に付けば比較的転職が容易にできる職種で、転職活動は活発に行われています。
今回は転職を考えている看護師さんに向けて、非常勤という選択肢や常勤との違いなどを徹底的に解説していきます!
転職を考えている看護師さんは是非ご覧ください。
非常勤看護師とは?
そもそも「非常勤看護師ってなんだろう?」という方もいらっしゃると思うので非常勤看護師について解説していきたいと思います。
非常勤看護師とは、1週間の労働時間が40時間未満で働く看護師の事です。
いわゆる、パートやアルバイトといった短時間の勤務で働いている看護師のことを指し、非常勤として働く場合は、出勤時間や日にちをある程度コントロールして働く事が可能です。
非常勤看護師になる例を挙げていきます。
- ・子育て中
- ・親の介護をしている
- ・自分の時間が欲しい
- ・ブランクがあり不安がある
- ・体力的に常勤は厳しい
上記のように様々な事情で非常勤看護師として働いている看護師が多いです。
しかし、非常勤と言っても仕事内容は常勤看護師と変わることはなく、医師のサポート患者さんの心身ケアを行っています。看護師の業務においては、常勤と変わることなく非常勤の看護師でも責任の伴う仕事になることは覚えておきましょう!
非常勤の看護師が多いのはどんな職場?
非常勤看護師への転職を考えている方の中には「せっかくなら非常勤看護師がたくさんいる職場で働きたい」と思う方もいらっしゃるでしょう。
非常勤看護師が多くいる職場の方が似た境遇の方も多いですし、働きやすい環境になりやすいです。
以下のものが非常勤看護師の求人件数が多く、実際に働いている方が多い職場を紹介しましたのでご覧ください。
- ・老人ホーム
- ・訪問看護
- ・検診センター
- ・大学病院の外来
上記の職場は比較的非常勤の看護師の求人が多いです!
傾向として大学病院の外来はレベルがとても高く、ついていくのが大変という看護師さんも多いようです。
大学病院は最新医療機関なので、新しい治療法が次々と取り入れられています。そのため、高いレベルを常に要求され続ける職場が多いです。
成長意欲が高い方にはもってこいの環境なので、挑戦してみてください!
一方でブランクがあり、スキル面で不安がある方は、技術力や経験を求められるシーンが少ない老人ホームや訪問介護、検診センターの方が働きやすいでしょう!
非常勤看護師のメリット
ここからは非常勤の看護師のメリットを紹介していきます。
具体的には以下のメリットがあります。
- ・仕事とプライベートの両立ができる
- ・残業が少ない
- ・常勤より責任が少ない
- ・人間関係に悩まされることが少ない
なにより、プライベートの時間を確保しやすいのが一番の特徴です。
これから一つずつメリットについて深堀していきまたいと思います!
~仕事とプライベートの両立ができる~
非常勤看護師は働く日数、時間を自分で調節できるため、仕事とプライベートの両立がしやすいです。
常勤看護師は基本的にフルタイムで働く事になるので、時間の融通がききづらいです。
一方で非常勤看護師は勤務時間をある程度選びながら、プライベートを充実させられるのが最大のメリットです。
~残業が少ない~
非常勤で働く場合、残業を求められるケースはほとんどないです。
職場の環境によりやむを得ないときもありますが、基本的に常勤看護師よりも早く帰ることができ、もし残業をするとしても、働いた分は時給で計算されるため、サービス残業になることもないので安心できます!
~常勤より責任が少ない~
一般的に非常勤の看護師に責任の重たい仕事を任せることはありません。
また、役職者や管理者、責任者に抜擢されることもないでしょう。
プレイヤーとして患者さんとしっかり向き合いたいという方は非常勤の方が向いているのではないでしょうか!
~人間関係に悩まされることが少ない~
病院での人間関係に悩む看護師は少なくありませんが、非常勤看護師は職場内でのトラブルに巻き込まれにくいのも特徴です。
業務時間内でしっかり対応すれば、職場の面倒くさいトラブルや人間関係に悩まされることもないでしょう。
もちろん、常勤看護師でも人間関係に悩まされない方も大勢いますので、常勤看護師で転職活動をしている方もご安心ください。
~非常勤看護師のデメリット~
ここまで非常勤看護師のメリットを説明しましたが、デメリットも存在します。
具体的には以下のものがデメリットとなります。
- ・キャリアアップがしづらい
- ・賞与などの支給がない
- ・収入が常勤と比較して少なくなる
- ・転職時に不利になる可能性も
もちろんメリットだけではなく、上記の様ようなデメリットが挙げられるので慎重に見極めていく必要があります!
ここからは非常勤看護師のデメリットを一つずつ解説していきます。
~キャリアアップがしづらい~
非常勤看護師は常勤看護師と比較して仕事内容の違いはほとんどありません。
非常勤の看護師であっても実務経験を積んでいくことは可能です。
しかし、病院側としても非常勤看護師に責任のある仕事を任せるわけにはいかないので、役職に就くなどのキャリアを望むのは難しいでしょう。
会社の勉強会に参加することも強制はされないので、スキルアップはしづらくなります。
将来のキャリアアップを目指して、バリバリ働いていきたいという方は常勤の看護師として働く事をお勧めします!
~賞与などの支給がない~
常勤の看護師には会社にもよりますが、賞与の支給がされることが多いです。
その他常勤看護師では福利厚生がうけられるが、非常勤の看護師では受けることができないなどがあります。
非常勤の看護師は出勤時間などが比較的自由というメリットも持ち合わせていますが、福利厚生が受けられないなどデメリットもありますので注意しましょう。
~収入が常勤と比較して少なくなる~
非常勤看護師だと賞与がないというのもありますが、常勤看護師と比較すると収入は低くなる傾向があります。
理由としては、働く時間が短いこともありますが、昇給がしづらいというのが挙げられます。
やはり非常勤の看護師よりも常勤の看護師の方が昇給もかなりしやすいです。
時間の自由をとるか収入の多い方をとるか悩む方もいると思います。
収入面を第一優先にするなら常勤看護師を選ぶことをおすすめします。
~転職時に不利になる可能性も~
非常勤の看護師として勤務していて、転職活動をされている方も大勢いらっしゃるでしょう。
常勤で看護師をされている方と比較すると転職活動は不利になる可能性があります。
日本では正社員としての就業経験が重視される傾向にあるので、安易に非常勤の看護師になるのではなく、それぞれのメリット、デメリットを考えて非常勤、常勤の看護師になるかを決めましょう。
非常勤看護師と常勤看護師の違い
基本的に非常勤の看護師と常勤の看護師は業務内容に大きな差はないです。
しいて言うなら常勤の看護師の方が役職につくことがあるので、指示出しをするか、される側になるかの違いでしょうか。
以下に主な違いをまとめているのでご覧ください
- ・勤務時間
- ・給与体系
- ・社会保険、福利厚生
上記の主な違いを一つずつ深堀していきます。
~勤務時間~
常勤の看護師は1週間で40時間、つまりフルタイムの勤務をすることになります。
非常勤の看護師は1週間で40時間未満の勤務時間の事を言い、パート、アルバイトと呼ばれることもあります。
常勤と非常勤の違いは、「いつまで雇ってもらえるのか」という違いがあります。
基本的に常勤の看護師は、定年退職まで雇用される「無期雇用契約」ですが、非常勤看護師は雇用の定めがある「有期雇用契約」です。
そのため、常勤の看護師の方が収入は安定してもらえます。
~給与体系~
給与形態も違いまして、常勤の看護師は一般的には月給制が採用されています。
それに対して非常勤の看護師は、時給制、もしくは日給制が一般的です。
そのため、連休や子供の病気などで休んだ日が多いと支給額が少なくなります。
常勤看護師はボーナスや残業手当、昇給が頻繁にあるため、給料の面で優れていると言えるでしょう。
~社会保険、福利厚生~
社会保険に加入されたい方はかなり多いのではないでしょうか?
社会保険の加入条件も常勤看護師と非常勤看護師では異なります。
常勤の場合は基本的に全員が強制的に加入しなければいけないものとなっています。
非常勤看護師の場合は、加入条件がありまして、健康保険、厚生年金保険は1週間の労働時間が常勤の4分の3以上が必要となります。
社会保険に加入するメリットはかなり高いので、非常勤看護師の方も出勤時間を増やして社会保険に加入することを検討してみてください。
非常勤看護師はどこで働く?転職しやすい職場とは
「非常勤として働きたいけどどんな職場がいいのかな」など不安に思っている方もいらっしゃるでしょう。
実は非常勤看護師の求人が多い職場のデータがあるのです!
具体的には以下の職場で非常勤看護師の求人が多いようです。
- ・大学病院の外来
- ・老人ホーム
- ・訪問看護
- ・検診センター
上記の職場の特徴を一つずつ説明していきます!
【大学病院の外来】
大学病院の外来は、即戦力となる看護師が求められる傾向にあります。
かなり忙しい病院が多く、教育にあまり時間を割けない病院が多く見受けられます。
すでにかなりの年数を経験しているベテランの看護師さんでない限り、苦労するケースも少なくないようです。
ただし、成長意欲が高い方にとってはスキルアップのチャンスになりますので、ぜひチャレンジしてください!
【老人ホーム】
老人ホームで看護師に求めるものは「入居者の健康管理が1番」です。
老人ホームは、あくまで高齢者が集う生活の場であって病院ではないので、介護老人福祉施設を除く老人ホームには医師は常駐していません。
老人ホームはかなり非常勤看護師の求人が豊富なのが特徴です!
人手不足の現場が多いので、比較的就業しやすいのがメリットです。
スキル面も大学病院ほど求められるわけではないので、ブランクがある方も安心して挑戦できます。
【訪問看護】
病気や障害があっても、「住み慣れた家で暮らしたいな」と望んでいる方は現在増えています。
そんな時に頼りになるのが訪問看護師です。
とてもニーズがあるので、興味がある方は是非調べてみてください。
【検診センター】
検診センターでの看護師の主な仕事内容は、胃カメラ、血圧測定、体重や身長の測定が主な業務として挙げられます。
単発のバイトも募集しているのが特徴で、出勤できる日が少ないという方にもおすすめです。
基本的に残業や夜勤はないので、働きやすい環境と言えます。
後悔のない転職活動を!
いかがでしょうか?非常勤と常勤の看護師の理解が少しは深まったでしょうか?
時間の融通がききやすい非常勤の看護師、収入面やキャリアアップで優れている常勤の看護師、それぞれメリット、デメリットがありますのでどちらがいいとは言えないのですが、あなた自身が求めるものによって最善の選択をしていただきたいので本記事を執筆しました。
転職は人生を左右する一大イベントなので、よく考えて転職活動をしてみてください!
皆さんの転職活動が上手くいくことを願っています!